
スキマバイトサービスは、必要なときに人材を募集できる便利な仕組みです。一方、利用人数が増えると、報酬に応じて発生する手数料も大きくなります。
そこで選択肢になるのが、自社専用のスポットワークシステムです。ただし、自社開発には初期費用や毎月の保守費用がかかります。
どちらが安いかは、1日あたりの利用人数、日給、稼働日数、必要な機能によって変わります。本記事では、3年間利用する場合を例に費用を比較します。
費用を比較するときは、次の計算式で考えるとわかりやすくなります。
外部サービスの費用
報酬総額 × サービス手数料率 + 振込関連費用 + 社内の管理工数
自社専用システムの費用
初期構築費 + 月額の運用・保守費 + オプション費用 + ワーカー募集や運営の費用
外部サービスは、初期費用を抑えて始めやすい点が特長です。成果報酬型のサービスでは、実際に勤務が成立したときだけ費用が発生します。
公開料金の一例として、タイミーではワーカーへの報酬額の30%がサービス利用料です。これとは別に、ワーカー1人あたり月220円の振込関連手数料が案内されています。料金は変更される可能性があるため、利用前に最新情報の確認が必要です。
仮に初期構築費500万円、運用・保守費は月額15万円とした場合、単純計算では、費用は次のようになります。
| 利用期間 | 自社専用システムの費用 |
|---|---|
| 1年間 | 680万円 |
| 2年間 | 860万円 |
| 3年間 | 1040万円 |
金額はわかりやすいように仮の金額になっています。実際は利用する機能などに応じて見積もることになります。
自社開発といっても、すべてをゼロから作るとは限りません。実績のあるベースシステムを自社向けに調整する方法なら、フルスクラッチ開発よりも費用と期間を抑えやすくなります。Coolwareでは、ベースシステムを使う場合、試験運用まで最短約3か月を目安としています。
次の条件で試算します。
| 1日あたりの人数 | 外部サービスの月額手数料 | 3年間の手数料 |
|---|---|---|
| 1人 | 6万円 | 216万円 |
| 3人 | 18万円 | 648万円 |
| 5人 | 30万円 | 1,080万円 |
| 10人 | 60万円 | 2,160万円 |
この条件では、1日5人程度を継続して手配すると、3年間の外部手数料が自社システムの標準構成費用に近づきます。
ただし、これは目安です。外部サービスには、登録ワーカーの募集力や報酬の立替払い、問い合わせ対応などが含まれる場合があります。
自社システムでは外部サービスへの成果報酬型手数料を抑えられますが、ワーカーを集める費用や運営担当者の人件費は別に必要です。決済会社や振込サービスを利用する場合は、その利用料も発生します。
利用人数が少ない企業や、必要な時期が不定期な企業は、外部サービスのほうが費用を抑えやすいでしょう。
登録ワーカーを自社で持っていない場合も、まずは外部サービスを使う方法が現実的です。初期投資を抑えながら、短期間で募集を始められます。
毎月一定数以上のスポットワーカーを利用している企業は、自社専用システムを検討する価値があります。
特に、複数店舗で日常的に欠員が出る企業、経験者や退職者へ繰り返し仕事を案内したい企業、自社独自の承認手順や手当計算がある企業に向いています。
自社システムでは、求人検索と応募、QRコードによる出退勤、応募者管理、勤怠承認、月締め・即時払い用データの出力などをまとめて管理できます。機能の範囲は、導入する構成によって異なります。
最も現実的なのは、外部サービスと自社システムを役割分担する方法です。
新しいワーカーとの出会いには外部サービスを使い、既存スタッフや登録済みワーカーへの募集は自社システムで行う方法も考えられます。
また、自社システムを導入しても、雇用管理の責任がなくなるわけではありません。労働条件の明示、労働時間の管理、賃金支払い、キャンセル時の対応などを事前に整理する必要があります。
厚生労働省は、先着順で勤務が決まる求人では、特別な合意がなければ応募時点で労働契約が成立すると一般的に考えられることなどを案内しています。システムの仕様や運用ルールは、公開時点の制度を確認し、社会保険労務士や弁護士にも相談することをおすすめします。
日給、稼働日数、外部サービスの手数料率、自社システムの構成によって変わります。本記事の条件では、1日3人程度を3年間継続利用すると、費用が近づく試算です。実際にはワーカー募集費用やオプション費用も含めて比較してください。
変わる可能性があります。Webのみで提供する場合と、iOS・Androidアプリを用意する場合では、開発、ストア申請、更新対応の費用が異なります。
月締め払いだけの構成にすることで、初期費用や月額費用を抑えられる場合があります。即時払いでは、振込サービスとの連携や振込状況の管理などが必要です。
一度に切り替える必要はありません。一部の店舗や既存ワーカーから試験運用を始め、利用状況や管理負担を確認してから対象を広げる方法があります。