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フィーチャーフォンとは:スマホ以前の物理ボタンが中心の携帯端末

読者の皆様こんにちは

最近AI関連の最新の話題ばかりだったので、たまには過去を振り返って懐かしむ感じのテーマのブログにしてみようと思います。ってことで題して”フィーチャーフォンとは”。まぁ俗に言うガラケー(ガラパゴスケータイの略称)について軽く攫っていきたいと思います。

フィーチャーフォンってどんなやつ?

明確な定義があるわけではないのでなんとも言えませんが、ざっくり”テンキーなどのいっぱいのボタンで操作する携帯電話”というところでしょう。時代的に言うとポケベルとスマホの間の時代に使われていたものってとこでしょう。

このブログの読者の皆様の年齢層がどれくらいかわからないですが、こんな感じのパカパカするやつはご存知の方が多いのではないでしょうか?

通信機能的な歴史を辿ってみる

フィーチャーフォンですが、ここから先は日本人に馴染みのある”ガラケー”という呼称でいきましょう。そんなガラケーですが普及が始まったのは1994年ごろでしょう。このガラケーと切っても切れない関係にあるのが通信。みなさんmovaって覚えてますか??昨今は4G, 5Gなんて言葉が一般的になってると思いますが、movaはそのご先祖。現代的な表記にすると1Gや2Gになります(NTT DoCoMoのお話)。そういえばいつの間にかDoCoMoからdocomoに表記が変わりましたね(笑)。1Gのケータイサービスは2000年前後で各社終了。この前後で第3世代となる3Gのサービスが提供開始されました。1Gはアナログ通信、2Gはデジタル通信がそれぞれ売りでしたが、ユーザー目線ではあくまでテキストのやり取りぐらいまででした。一応日本の2Gではインターネット接続が可能であったものの、世界的には2Gがインターネット用途に利用されることは非常に少なかったのです。これが3Gサービスでインターネットにしっかりと対応した(世界的にも)ことで、”携帯電話でインターネット”という文化が消費者に広がります。みなさんもiモードやEZweb, Yahoo!ケータイなどでインターネットを利用していたのではないでしょうか?ガラケーはこの3Gの頃まで反映していました。

電話機の歴史を遡ってみる

ガラケーのご先祖様は、自動車電話、その後のショルダーフォンになります。今じゃ車でスマホを使ってハンズフリーで電話なんて当たり前ですが、昔は電話機そのもののサイズが非常に大きかったため車に電話が備え付けられていました。そこから肩掛けサイズになり(それでも十分でかい)、その後ハンディタイプが登場。まぁこのハンディタイプからは携帯電話って言ってもいいんじゃないでしょうか?(それでも重さは900g. ダンベルかよ!!)。現在の携帯電話のイメージでギリギリ想像できそうな端末が生まれたのは平成が始まる1989年。その後通信規格の向上と、端末の小型化及び高性能化にともない、着メロが設定できたり写メが送れたりと進化が続きました。いわゆるガラケーとしてはワンセグ、おサイフケータイ、防水あたりが機能面のピークだったんじゃないでしょうか。よくケータイの機能の三種の神器なんて言われたりしていました。

黒船iPhoneの登場

ガラケーが廃れる原因として大きかったのはやはりiPhoneの登場でしょう。日本はガラケーからスマホへの移行が主流でしたが、日本のガラケーの最終時期、すでに世界ではスマートフォンが登場していました。北米市場を例に挙げるとビジネス向けにはBlackBerry, 消費者向けにはSidekickなんて商品がありました。

2009年に就任したアメリカ大統領、バラクオバマが愛用していたBlackBerry。テレビで見た方もいるのではないでしょうか?

とまぁ、スマートフォンとか言いながらもボタンいっぱいの携帯電話が多かったわけですが、2007年にAppleからiPhoneが発売されました。これが現在のスマートフォンの原点と言って間違い無いでしょう。日本ではスマホ元年が2011年だと言われていますが、世界ではこのiPhoneの登場から数年の間で、各社大きなタッチスクリーンを搭載したスマートフォンをどんどんラインナップしていました。

もちろん日本でもスマートフォンが作られ始めてはいましたが、通信キャリアごとに機能モリモリのオリジナルのモデルを制作していた日本の携帯製造文化では、初期のスマートフォンにおいてその機能、動作と安定性を両立させることができず、ガラケーの頃に勢いがあった端末メーカーがバタバタと携帯事業から撤退していくことになりました。

ガラケーの終焉

スマートフォンが消費者に広く普及し出したあたりからガラケーは廃れていくことになりました。これは日本だけでなく世界中で同様の動きが見られました。2010年のドコモの夏モデルではケータイ17機種、スマホ3機種だったのに対し2012年夏モデルにはには19機種中ガラケーはキッズケータイの1機種のみに。そんな感じで衰退していきました。

その後スマートフォンが4Gに移行していくなか、ガラケーも4Gに移行し”ガラホ”という名前で販売され、スマートフォンと比較した際の維持費の安さも相まって一定数は売れていましたが、過去のガラケーの繁栄を取り戻せるほどのものではありませんでした。

実は消滅していないガラケーの子孫たち

一見ガラケーは消滅したかのように思われますが、実はまだ生きてます。もちろん国内の大手キャリアからガラホが生き残っているという点もありますが、世界の一部地域ではちゃんと少ないながらもちゃんと生きてるんです。

例えば大御所のNokiaさんから

日本でも一時期販売されていたNokia(現hmd)の携帯電話。独自進化を遂げながら生きております。実はこのブログの中の人も昨年カンボジアでNokiaのガラケーを1台購入しています。

なんとこのガラケー、Blutoothイヤホンが内蔵となっています。当然4GやVoLTEにも対応しインターネットもできます。それでいてガラケーとしてバッテリー持ち長い仕様です。他にも映画Barbieとのコラボモデルがあったり、現代的なデザインのパカパカもあります。

どうです??ガラケーも着々と進化を遂げているんです!!

終わりに

とはいえスマホが現在の主流がスマホから変化することは当分無いでしょう。しかしアメリカではデジタルデトックスニーズでのガラケーが流行ったり、iPhoneに物理キーボードを追加するClicksというアクセサリが登場したりと、回帰する動きがあるのも確かです。たまにはガラケーの思い出に浸ってみませんか!?笑