日本語
京都・けいはんな学研都市のソフトウエア開発・Webシステム
株式会社Coolware
けいはんな学研都市

HTTPで作った既存のサイトをHTTPS(常時SSL化)に移行する方法【2024年版】

常時SSL化(HTTPS化)とは?

ブラウザのURL欄に「安全ではありません」といった表示を見たことはありませんか?

「http://」で始まるサイトは通信が暗号化されていないため、情報が盗まれたり改ざんされたりする危険があります。一方、「https://」で始まるサイトはデータが暗号化されているので、パスワードや個人情報を守れます。これにより、サイトを見る側も安心して閲覧できるようになります。

つまり常時SSL化(HTTPS化)とは、Webサイトを「https://」で始まる安全な形式にすることです。

セキュリティの重要性が高まる昨今、Webサイトの常時SSL化(HTTPS化)は、もはや「選択肢」ではなく「必須事項」と言えます。近年のセキュリティ動向や検索エンジンのポリシー変化を踏まえ、常時SSL化の必要性とその方法を改めて整理しました。


なぜ常時SSL化が必要なのか?

1. セキュリティ向上

SSL(Secure Sockets Layer)またはTLS(Transport Layer Security)により、通信データを暗号化することで、第三者によるデータの盗聴や改ざんを防ぎます。これにより、個人情報やクレジットカード情報を扱うECサイトだけでなく、閲覧のみの情報サイトでも安全性が向上します。

2. ブラウザの警告表示

Google ChromeやMicrosoft Edgeなど、主要ブラウザでは、HTTPサイトを「安全ではない」と警告する機能が強化されています。特にフォームを含むページでは、警告表示がユーザーの信頼を損ない、離脱率の上昇につながります。

3. 検索エンジン対策

GoogleはHTTPSサイトをSEO(検索エンジン最適化)上で優遇しています。HTTPS化していないサイトは、検索順位で不利になる可能性があります。

4. 企業イメージの向上

暗号化を施していないホームページは、「セキュリティ意識が低い」とみなされるリスクがあります。企業やブランドの信頼性を損なわないためにも、常時SSL化は欠かせません。


常時SSL化を実現する手順

既存のHTTPサイトをHTTPSに移行する手順は以下の通りです。

1. SSL証明書の取得・設定

レンタルサーバーを利用している場合、多くのサービスで無料のSSL証明書(例:Let’s Encrypt)が提供されています。有料プランを選択することで、より信頼性の高い証明書を利用することも可能です。以下の方法で設定を進めましょう。

  • レンタルサーバー利用の場合
    多くのサーバーでは、管理画面からワンクリックでSSL設定が可能です。以下は主なレンタルサーバーの例です。
    • ロリポップ:無料SSLがデフォルトで利用可能
    • Xサーバー:無料SSLを簡単に設定可能
  • 独自サーバーの場合
    サーバー管理者がSSL証明書を購入し、サーバーにインストールする必要があります。証明書は以下のプロバイダーから購入できます。
    • DigiCert
    • GlobalSign
    • Let’s Encrypt(無料)

2. URLの確認と混在コンテンツの修正

  • HTTPS化が完了した後、ブラウザでサイトを確認し、アドレスバーに鍵アイコンが表示されていることを確認します。
  • 表示されない場合、JavaScript、CSS、画像ファイルなどの一部コンテンツがHTTPのままになっている可能性があります。この場合、URLパスを書き換え、混在コンテンツを排除する必要があります。

3. リダイレクト設定

HTTPS化後、旧HTTPアドレスから新HTTPSアドレスへのリダイレクトを設定する必要があります。Apacheサーバーを使用している場合、.htaccess ファイルに以下の記述を追加します。

RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}/$1 [R=301,L]

4. 検索エンジンへの通知

HTTPS化後は、Google Search Consoleなどのウェブマスターツールで新しいプロパティを登録してください。これにより、検索エンジンが新しいURLを正しく認識します。


常時SSL化のメリットと注意点

【メリット】

  1. SEOの向上
    GoogleがHTTPSサイトを優遇するため、検索順位でのアドバンテージが期待できます。
  2. ユーザー信頼の確保
    暗号化通信により、安全なサイトであることを示し、ユーザー離脱を防ぎます。
  3. データ保護
    個人情報や機密データの保護が強化されます。

【注意点】

  • リダイレクトの適切な設定
    設定ミスにより、SEOやユーザー体験に悪影響を及ぼす可能性があります。301リダイレクトを適切に設定することが重要です。
  • 証明書の有効期限
    証明書には有効期限があり、定期的な更新が必要です。自動更新が可能なサーバーを選択すると手間が省けます。

Coolwareが提供するサポート

Coolwareでは、企業サイトや研究機関向けWebシステムのHTTPS化を全面的にサポートします。以下の強みを活かし、安全で信頼性の高い移行を実現します。

  • SSL証明書の導入から混在コンテンツの修正まで一貫対応
  • 検索エンジン対策を考慮したリダイレクト設定
  • セキュリティ向上を目的とした包括的なコンサルティング

技術担当者の方がおられない企業様も安心してお任せください。


まとめ

常時SSL化は、単なるセキュリティ対策ではなく、企業の信頼性やWebサイトのパフォーマンスを向上させる重要な施策です。HTTPからHTTPSへの移行は、技術的なステップを踏むことでスムーズに進められます。

特に企業サイトやECサイトを運営されている方は、早急な対応を検討してください。Coolwareでは、HTTPS化に関するご相談を随時受け付けています。まずはお気軽にお問い合わせください!