企業や開発者がXcodeを用いてiOS向けのアプリを制作する際、開発過程で実機を用いた操作を行うことがあります。もちろんビルドのたびにiPhoneとMacをケーブルで接続しても良いのですが、ビルドの頻度が増えたりMacがデスクトップの場合はケーブルの取り回しが面倒だったりしますよね?
そこで今回はMacから実機のiPhoneにワイヤレスでビルドを行う方法を紹介します。
本記事では実機を用いて有線のビルドができる環境を前提としています。詳細についてはXcodeから実機のiPhoneにてビルドを行う方法をご参照ください。
Mac mini M1 2020,macOS Sequoia, RAM: 16GB, Storage 512GB
Xcode: 16.2
iPhone 15 Pro Max, iOS 18.2 (デバイス名:Kirk)
作業前にいくつか前提条件があるのでお伝えしていきます。
1、iPhoneとMacが同じネットワークに接続されていること。
2、初回の接続時のみケーブルが必要なこと
まずは1についてです。
平たくいうと”iPhoneとMacが同じWi-Fiに接続されている必要がある。”ということです。Macが有線でインターネットに接続されている場合でも同じLANに繋がっていれば大丈夫です。
続いて2についてです。
いくらワイヤレスで接続が可能になる設定でも初回は有線で接続しなければなりません。一般的なデータ転送が可能なケーブルであれば問題なく使用できるので1本ご準備ください。
MacとiPhoneを接続の後Xcodeを起動し、ワイヤレスビルドを行いたいプロジェクトファイルを開きます。次にメニューバーの”window”から”Devices and Simulators”を選択。
新しく開かれたウィンドウのサブのメニューには接続済みの実機が一覧で表示されます。画面上部の黄色でハイライトされている中の数字が100%まで接続とセットアップは完了です。
完了後はケーブルを外した状態でも下記画像のようにビルドが可能になります。またワイヤレスで接続されているデバイスについてはデバイス名の右部に白い地球のマークが表示されます。
ここまでで設定は完了です、あとは線を外してもビルド先に実機が正しく表示されていることを確認し、問題なければ実機を選択の後ビルドを行ってください。
前回のブログでは有線でのビルドの方法を紹介しましたが、一度設定してしまえばワイヤレスビルドの方が使い勝手がいいかもしれません。LANの環境によっては有線のほうが早いケースもあるので適宜使い勝手の方を選択してください。