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京都・けいはんな学研都市のソフトウエア開発・Webシステム
株式会社Coolware
けいはんな学研都市

システム開発作業の無駄を削減する方法

システム開発のプロジェクトを計画するとき、「どうすれば効率的に進められるか」を考えることは、経営者や管理職にとって重要な課題です。システム開発には時間も費用もかかりますが、工夫次第でその負担を大きく軽減できる可能性があります。今回は、「無駄な開発を削減する」ための考え方や手法をわかりやすく解説します。


最初に「全てを作る」をやめましょう

システム開発においてありがちな失敗のひとつが、「最初から全部盛り」の計画を立てることです。
例えば、社内用の業務システムを構築する場合、「これも欲しい」「あれも必要」と機能を詰め込みすぎて、最終的に膨大な開発量に…。そして、完成したシステムの中には、結局ほとんど使われない機能があったりします。

一度に開発しすぎると…

  • 不要な機能の作りすぎ:あとで見直してみると、「この機能、誰も使ってない!」ということがしばしば。
  • コストが膨らむ:不必要なものを作ることで、時間や開発費用が増大。
  • メンテナンスが大変:使われない機能もコードの一部。バグ修正や更新の負担に。

ここで一言:システム開発は「ビュッフェ」ではありません。食べきれない皿を積み上げても、後で困るだけです。


「必要最低限からスタート」を心がけよう

開発の効率化において大切なのは、必要最低限の機能からスタートすること。これを「MVP開発(Minimum Viable Product開発)」といいます。要は、「本当に最低限必要な機能だけを作り、まず動く状態にする」ということです。

MVP開発のポイント

  1. 全体像を把握する
     開発を始める前に、システムのゴールや大まかな構成をしっかりイメージします。
     例えば、オンラインショップの開発なら、「商品登録」「購入手続き」「在庫管理」の3つが核になる、というように。
  2. 最初は絞り込む
     「全部欲しい!」は一旦置いて、まずは最低限必要な部分から始めます。オンラインショップなら、最初に「購入手続き」だけ動くようにするのもアリ。

例えるなら、いきなり高級フルコースを提供するのではなく、まずは屋台のラーメン屋をオープンするようなイメージです。美味しいラーメンを出してお客さんの反応を見てから、チャーシューや卵を追加していけばOK!


機能は小さな単位で積み上げる:アジャイル開発

大きなシステムを作るのは、ピラミッドを建てるのと同じ。いきなり全部を完成させようとするよりも、一つずつ石を積み上げていく方が確実です。これがアジャイル開発の考え方。

アジャイル開発では、システムを小さな単位で分割し、優先順位の高いものから順番に作っていきます。これにより、常に使える機能を少しずつ増やしていくことができます。

アジャイル開発のメリット

  • 開発リスクを分散:大きな失敗が起きにくい。
  • 変更に対応しやすい:途中で要件が変わっても、小回りが効く。
  • 納品のたびに成果が見える:モチベーションアップ!

ここで豆知識:アジャイル開発の由来は「素早く動ける」という意味の“アジャイル”。つまり、開発も忍者のように素早く柔軟に、ということですね。


最初から全自動は目指さない!

自動化は確かに便利で業務を効率化できますが、最初から全自動を目指す必要はありません。場合によっては、最初は人の手を使った運用で問題ない部分も多いのです。

例えば、顧客データの入力や商品の在庫管理など、最初は手作業で行い、あとからシステム化する方が効率的な場合もあります。これにより、初期の開発ボリュームを大幅に削減できます。開発のコストや時間とのバランスを考えながら進めると良いでしょう。

なぜ「部分手動」も検討すべきか?

  • 開発費用の節約:最初に全自動を目指すとコストがかさむ。
  • 必要性が分かる:人がやってみることで、本当に必要な機能を見極められる。
  • 柔軟に改善できる:運用の中で気づいた課題を反映しやすい。

少し手作業が入っても、ゴールは「便利なシステムを作ること」。急がば回れ、です!


「シンプル」が最強の正義

機能をシンプルな形を維持できれば全ての工程で時間が節約できます。複雑な処理をさせたい誘惑は強いものがありますが、最初から凝りすぎないように心がけましょう。システムを拡張するときに既存の機能との関係でシステムが複雑になりそうなら、一旦機能をバラしてシンプルになるまで整理してから開発を続行すると良いでしょう。

プログラミングの詳細の話になりますが、ソースコードのシンプルさも大切です。凝りすぎの複雑なコードは、後でデバッグやテストに時間を取られ、結果的にコストが増えてしまいます。ソースコードをシンプルに保つ考えは KISS の原則と呼ばれていて、プログラマーによく知られています。

シンプルの利点

  • 開発メンバー全員が理解しやすい:他の人がコードを読みやすいと、修正や機能追加がスムーズ。
  • テストやデバッグが効率的:問題が見つけやすい。
  • 維持管理が楽:後々のメンテナンスがしやすい。

ポイントは、時間をあけて見直してもすっと頭に入ってくる機能やソースコードを維持しておくということです。


まとめ:システム開発も「賢くやる」が基本!

システム開発の無駄を削減するためには、以下のことを意識しましょう:

  1. 欲張らずに必要最低限の機能から始める(MVP開発)
  2. 小さな単位で優先度を決めながら進める(アジャイル開発)
  3. 全自動にこだわらず、部分的な手作業も活用する
  4. シンプルに保つ

これらを実践することで、開発コストを抑えつつ、効率的にプロジェクトを進めることができます。私たちCoolwareでは、無駄を減らしたシステム開発を提供しています。ご興味をお持ちいただけたなら、ぜひ一度ご相談ください!

「システム開発は家づくりと同じ。土台がしっかりしていれば、後から増築しても大丈夫。」この考え方を忘れずに、一歩一歩じっくりとシステムを育てましょう!