企業や開発者がAndroid Studioを用いてAndroid向けのアプリを制作する際、開発過程で実機を用いた操作を行うことがあります。Android Studioの場合、携帯端末の画面をパソコンの画面上に表示・操作を行うことができますが、やはり実機の画面を直接操作しないと見つからない不具合もあるでしょう。本記事では実機操作を快適に行うために、Android Studioから実機にワイヤレスデバッグを行う方法を紹介します。尚、本記事ではAndroid端末の開発者向けオプションが有効になっている前提で話が進んでいきます。有効化をされていない方はAndroid端末に隠された開発者向けオプションを有効にしようを参照してください。
Google Pixel 4a, Android13
Mac mini M1 2020, macOS Sequoia 15.2, RAM 16GB, Storage 512GB
Android Studio Ladybug | 2024.2.1 Patch 2
ワイヤレスデバッグを行うためには少しの事前準備が必要であり、利用する端末にも制約があります。
1、事前準備
ワイヤレスデバッグを行う上で、操作するコンピュータとAndroid端末が同じネットワークに接続されている必要があります。Android端末側については未検証ですが、コンピュータ側についてはWi-Fiでも有線接続でもワイヤレスデバッグが利用可能でした。
2、端末の制約について
この制約は2024年12月現在、多くのユーザーにとってあまり問題とならない条件ではありますが、ワイヤレスデバッグはAndroid端末にインストールされているOSのバージョンがAndroid11以上でなければ利用できません。
まずはAndroid Studioを起動し、ビルドを行いたいプロジェクトのファイルを開きます。次に画面上部のエミュレータの端末名をクリックし”Pair Device Using Wi-Fi”をクリックします。
すると下記画像のようなウィンドウが表示されます。ここに表示されるQRコードをAndroid端末から読み込むことでワイヤレスデバッグの準備が整います。
QRの読み込みはスマートフォン側からの操作となります。設定>システム>開発者向けオプションより”ワイヤレスデバッグ”をオンにします。
続いて”QRコードによるデバイスのペア設定”をタップし、カメラで先ほどのQRコードを読み取ります。
読み取りおよび接続に成功すると下記画像のように、ワイヤレスで接続してるAndorid端末が表示されます。
Andorid Studioの場合はワイヤレス”デバッグ”という名の通り、ビルドとインストールだけでなくデバッグ作業にも優しいツールとなっています。開発の際にはぜひ使ってみてください。