今回は、30年近く前に手がけた「衣装レンタル業務用システム」の開発エピソードをご紹介します。当時の時代背景や技術を振り返りながら、業務用システム開発のポイントについてお話しします。この記事を通じて、業務を効率化するシステムの開発にご興味を持っていただければ幸いです。
当時の業務用のシステム開発はメインフレームと呼ばれる大型のコンピューターを使ったシステムから、より安価なワークステーションやパソコンを活用した「クライアントサーバー」形式に移行し、規模の小さい事業者でもシステム化がしやすくなってきた時期でした。
「クライアントサーバー」形式は、データを管理するサーバーと、操作するためのクライアント(ユーザーのパソコン)を分ける構成のことです。
今回ご紹介するシステムは、WindowsサーバーにSQLサーバー(データベース)を入れし、クライアント側は「Visual Basic(VB)」というプログラミング言語を使って開発しました。
まだインターネットが一般に普及する前なので、社内ネットワークでの運用となっていました。
当時、神戸にある衣装レンタル店から業務用システムの開発を担当することになりました。このお店では、衣装の「貸出可能」「貸出中」「クリーニング中」などの商品状態や、価格設定、顧客情報を手作業で管理していました。これらをデジタル化し、業務を効率化するのが目的でした。
システムの主な機能は次の通りです:
これにより、店舗の業務は大幅に効率化され、ミスの防止にもつながりました。衣装のお店ということで、画面デザインを自分なりに少しだけおしゃれにしたのも覚えています。
業務用システムの開発では、技術的な難しさ以上に「コーディング量」が多い印象があります。商品や顧客のデータ項目が多く、それらを正確に扱うための処理をコツコツと実装していく必要があります。
また、システム開発はプログラミングだけで終わらないというのもポイントです。
こうした「人と人とのコミュニケーション」がシステム開発の成否を大きく左右します。
システム開発の作業環境は、人間的で快適なところも魅力でした。工場の自動化プロジェクトも経験してきましたが、それに比べてオフィスでの作業がメインだったため、快適な環境で仕事ができるのは助かりました。(・∀・;)
月日は流れましたが、「お客様の課題を深く理解し、業務に合わせた最適なシステムを提供すること」は何ら変わりません。現在の技術では、クラウドやモバイルアプリを活用し、より柔軟で効率的なシステムが構築できます。
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